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組織レベルの影響

こんにちは。今回は組織レベルの影響についてです。

ベルゴニートリボンドの法則についてです。

まず、ベルゴニーとトリボンドーはラットの精巣にX線を照射し、観察しました。

精巣では、常に精子が作られ続けています。過程としては、幹細胞の精原細胞から始まり、精母細胞、精細胞、そして精子となります。

そこでそれぞれの過程で観察してみたところ、最も未分化な精原細胞が放射線感受性が高く、分化していくほど、放射線感受性が低くなり、精細胞、精子が最も感受性が低くなっていました。

そのことから、精巣の細胞の放射線感受性は細胞の分化の程度と関係があるのはないかと見いだし、

そのことから、次の法則を提唱したのです。

ベルゴニートリボンドーの法則です。

黒板にあるような特徴を提唱しました。これはとても重要です。3点確認しましょう。

この法則は精巣で見いだされた法則ではありますが、そのほかの細胞系にも当てはめることができます。

そして、この法則の例外としてリンパ球があります。これは、例外としてよく試験でも問われます。

リンパ球は分化し、成熟したもの(精巣で言うと、精子みたいに分化、成熟したもの)なのに、放射線感受性が高くなっています。

組織の分類についてです。

組織の細胞増殖動態を基に3つに分類されます。

細胞再生系は、細胞増殖が活発に行われている組織で、幹細胞が存在します。幹細胞は細胞分裂頻度が高く、放射線感受性が高いです。細胞再生系は、精巣、骨髄、小腸、水晶体、皮膚などがあたります。

潜在的細胞再生系は、通常はあまり細胞分裂をしないが、傷を受けると細胞分裂をはじめ、もとと同じ程度の大きさまで回復する組織のことをいいます。放射線感受性は比較的抵抗性で、肝臓、腎臓、脾臓などがあたります。

非細胞再生系は、神経組織など細胞分裂がこれ以上行われない組織をいいます。放射線感受性は極めて抵抗性です。筋肉組織や神経組織がこれにあたります。

小児、胎児は活発な成長、発達をしており、将来行う細胞分裂の数も多く、細胞再生系に限らず放射線感受性が高いです。

組織の放射線感受性をまとめた表です。

細胞や臓器、組織の種類によって放射線感受性は異なります。臓器、組織の感受性は、その臓器、組織の構成している細胞の感受性できまります。それをまとめたのが黒板の表です。

これで、組織レベルの影響は終わりです。お疲れ様でした。

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